日時:2021 12/4(土)10:00~12:00
方法:zoom
内容:事例紹介・研究発表
講師:日置 節子先生(大阪府立寝屋川支援学校)日置 晋平先生(大阪府立交野支援学校)
*予定されていた山口飛先生(沖縄県立大平特別支援学校)のKeynoteワークショップは予定変更により行いませんでした。楽しみにしていた皆様申し訳ありません。
2021年2回目の学習会は、大阪府でICTを活用した教育実践を精力的・先進的に取り組んでいらっしゃるハイパーなご夫妻、日置晋平先生・節子先生をお招きして事例紹介・研究発表をしていただきました。濃い2時間でした。
プログラム① 日置 節子先生
「ICTの基本的な機能を活用した事例について」
GIGAスクール構想が進む中、ICTの活用について自立活動や知的障害の児童・生徒への環境条件の整備といった視点で取り組んでいるそうです。
事例としては、「動き」と「言葉」の学習ツールとして動画(ビデオモデル)活用により理解が進んだ事例、音声表出や画像を使ったコミュニケーションの支援によってコミュニケーションの量や質が豊かになった事例、カメラ機能を用いて伝え合ったりメモを取ることなどについてご紹介いただきました。児童たちの様子から、カメラ・写真など基本的な機能を児童たちが活用できるようにすることが、とても大切だと改めて感じました。
教師から子どもへ伝えるときも、子どもたちがコミュニケーションを拡げる時も、画像や音声などの基本的な機能は有効であり、多くの先生たちと学習活動や環境設定に位置付けていくことに取り組んでいきたい、既にあるテクノロジーを子どもたちのATに、という力強いメッセージが刺さりました。
プログラム②日置 晋平先生
「プロジェクションマッピングを活用した自立活動の支援」「視線入力機器を使用した重度重複障がいの児童生徒へのアセスメント」
ICT夢コンテストの受賞事例や、博報堂教育財団の研究助成を受けた実践などテクノロジーを用いた先端的な教育実践をご紹介いただきました。
重度重複の子どもの自発的な動きを引き出すことを目的にした、地面に映像を投影し人の動きに反応して映像が変化するLUMOplayを用いたプロジェクションマッピングの事例では、歩くと地面に花が咲いたり、地面に投影された魚を探すなど、子どもたちが動きたくなる仕掛けがすごかったです。
「視線入力機器を使用した重度重複障がいの児童生徒へのアセスメント」では、重度重複の児童生徒への支援や指導の悩みである、意思表出を促すこと、コミュニケーションをより豊かにすること、興味関心を知ることなどを目的にした事例をご紹介くださりました。
これは、手が自由に動かせいないために心理検査や発達検査が行いにくいことへの、視線入力を用いたアプローチで、児童生徒の実態をより正確に捉えようとする取り組みです。PVT-R絵画語い発達検査を視線入力で行うことにより、子どもの理解が深まり、実態より段階の低い指導を行なっているという気づきが生まれ、教師の関わりに変化が見られたそうです。
テクノロジーを用いて児童生徒のことをもっと豊かに理解したい、主体的な動きを引き出したいという熱い想いを感じました。
今回は全国各地から特別支援学校教員、小学校教員、NPO法人、保護者、高専教員など様々な立場からの参加者がありました。全国の皆様とつながり学ぶことができて嬉しい限りです。
さらに、オンライン開催なのに勢いあまって沖縄にリアルできちゃう日置夫妻のサプライズも微笑ましく。
皆様 またぜひご一緒しましょう。ありがとうございました。
名護特別支援学校 小橋川啓
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